舌下療法とモノクローナル抗体療法

スギ花粉症については新しい治療法(舌下免疫療法)に健康保険が使えるようになりました。

毎年、冬から春にかけてのスギ花粉の飛散時期に鼻水、鼻づまり、咳などの花粉症症状でお困りの場合、抗アレルギー剤で対応するのも適切な方法ですが、舌下免疫療法を試してみる価値はあると思います。試験時期への対応で、免疫療法を始めたい場合は2~3年前から準備しておくことが必要です。

免疫療法はスギ花粉症がおさまった時期(5月~12月)に開始します。毎年、秋から初冬の時期、季節を先取りしたスギの花粉が飛ぶことがあります。本格的に花粉が多くなるのは年明け以降ですが、花粉が飛ぶ時期には舌下療法は開始できません。毎年、春先のスギ花粉症の症状でお困りの方で、ご興味のある方はご相談ください。
(当クリニックでは原則、免疫療法は成人[18歳以上]を対象と致します。)

ダニのアレルギーについても、健康保険(国保、社保)で舌下免疫療法を使えるようになりました。ご興味のある方はご相談ください。

舌下免疫療法以外の治療法として、抗ヒトIgEモノクローナル抗体(Omalizumab,商品名ゾレア)を用いた治療も行っております。既存の治療で効果不十分な重症の花粉症や特発性蕁麻疹では保険診療での適応となることがございます。スギ花粉症であることや既存の治療で効果が不十分であること、血液中の非特異的Ig-Eの量などを調べ、適応の判断を行います。(薬剤費の関係で事前に健康保険組合の了承が必要な場合もあります。)